ゼカリヤ書5-8 ; 黙示録19

ゼカリヤ書

第5章

5:1わたしがまた目をあげて見ていると、飛んでいる巻物を見た。5:2彼がわたしに「何を見るか」と言ったので、「飛んでいる巻物を見ます。その長さは二十キュビト、その幅は十キュビトです」と答えた。5:3すると彼はまた、わたしに言った、「これは全地のおもてに出て行く、のろいの言葉です。すべて盗む者はこれに照して除き去られ、すべて偽り誓う者は、これに照して除き去られるのです。5:4万軍の主は仰せられます、わたしはこれを出て行かせる。これは盗む者の家に入り、またわたしの名をさして偽り誓う者の家に入り、その家の中に宿って、これをその木と石と共に滅ぼすと」。
5:5わたしと語る天の使は進んで来て、わたしに「目をあげて、この出てきた物が、なんであるかを見なさい」と言った。5:6わたしが「これはなんですか」と言うと、彼は「この出てきた物は、エパ枡です」と言い、また「これは全地の罪です」と言った。5:7そして見よ、鉛のふたを取りあげると、そのエパ枡の中にひとりの女がすわっていた。5:8すると彼は「これは罪悪である」と言って、その女をエパ枡の中に押し入れ、鉛の重しを、その枡の口に投げかぶせた。5:9それからわたしが目をあげて見ていると、ふたりの女が出てきた。これに、こうのとりの翼のような翼があり、その翼に風をはらんで、エパ枡を天と地との間に持ちあげた。5:10わたしは、わたしと語る天の使に言った、「彼らはエパ枡を、どこへ持って行くのですか」。5:11彼はわたしに言った、「シナルの地で、女たちのために家を建てるのです。それが建てられると、彼らはエパ枡をそこにすえ、それの土台の上に置くのです」。

第6章

6:1わたしがまた目をあげて見ていると、四両の戦車が二つの山の間から出てきた。その山は青銅の山であった。6:2第一の戦車には赤馬を着け、第二の戦車には黒馬を着け、6:3第三の戦車には白馬を着け、第四の戦車には、まだらのねずみ色の馬を着けていた。6:4わたしは、わたしと語るみ使に尋ねた、「わが主よ、これらはなんですか」。6:5天の使は答えて、わたしに言った、「これらは全地の主の前に現れて後、天の四方に出て行くものです。6:6黒馬を着けた戦車は、北の国をさして出て行き、白馬は西の国をさして出て行き、まだらの馬は南の国をさして出て行くのです」。6:7馬が出てくると、彼らは、地をあまねくめぐるために、しきりに出たがるのであった。それで彼が「行って、地をあまねくめぐれ」と言うと、彼らは地を行きめぐった。6:8すると彼はわたしを呼んで、「北の国をさして行く者どもは、北の国でわたしの心を静まらせてくれた」と言った。
6:9主の言葉がまたわたしに臨んだ、6:10「バビロンから帰ってきたかの捕囚の中から、ヘルダイ、トビヤおよびエダヤを連れて、その日にゼパニヤの子ヨシヤの家に行き、6:11彼らから金銀を受け取って、一つの冠を造り、それをヨザダクの子である大祭司ヨシュアの頭にかぶらせて、6:12彼に言いなさい、『万軍の主は、こう仰せられる、見よ、その名を枝という人がある。彼は自分の場所で成長して、主の宮を建てる。6:13すなわち彼は主の宮を建て、王としての光栄を帯び、その位に座して治める。その位のかたわらに、ひとりの祭司がいて、このふたりの間に平和の一致がある』。6:14またその冠はヘルダイ、トビヤ、エダヤおよびゼパニヤの子ヨシヤの記念として、主の宮に納められる。
6:15また遠い所の者どもが来て、主の宮を建てることを助ける。そしてあなたがたは万軍の主が、わたしをつかわされたことを知るようになる。あなたがたがもし励んで、あなたがたの神、主の声に聞き従うならば、このようになる」。

第7章

7:1ダリヨス王の第四年の九月、すなわちキスリウという月の四日に、主の言葉がゼカリヤに臨んだ。7:2その時ベテルの人々は、シャレゼル、レゲン・メレクおよびその従者をつかわして、主の恵みを請い、7:3かつ万軍の主の宮にいる祭司に問わせ、かつ預言者に問わせて言った、「わたしは今まで、多年おこなってきたように、五月に泣き悲しみ、かつ断食すべきでしょうか」。7:4この時、万軍の主の言葉がわたしに臨んだ、7:5「地のすべての民、および祭司に告げて言いなさい、あなたがたが七十年の間、五月と七月とに断食し、かつ泣き悲しんだ時、はたして、わたしのために断食したか。7:6あなたがたが食い飲みする時、それは全く自分のために食い、自分のために飲むのではないか。7:7昔エルサレムがその周囲の町々と共に、人が住み、栄えていた時、また南の地および平野にも、人が住んでいた時に、さきの預言者たちによって、主がお告げになった言葉は、これらの事ではなかったか」。
7:8主の言葉が、またゼカリヤに臨んだ、7:9「万軍の主はこう仰せられる、真実のさばきを行い、互に相いつくしみ、相あわれみ、7:10やもめ、みなしご、寄留の他国人および貧しい人を、しえたげてはならない。互に人を害することを、心に図ってはならない」。7:11ところが、彼らは聞くことを拒み、肩をそびやかし、耳を鈍くして聞きいれず、7:12その心を金剛石のようにして、万軍の主がそのみたまにより、さきの預言者によって伝えられた、律法と言葉とに聞き従わなかった。それゆえ、大いなる怒りが、万軍の主から出て、彼らに臨んだのである。7:13「わたしが呼ばわったけれども、彼らは聞こうとしなかった。そのとおりに、彼らが呼ばわっても、わたしは聞かない」と万軍の主は仰せられる。7:14「わたしは、つむじ風をもって、彼らを未知のもろもろの国民の中に散らした。こうして彼らが去った後、この地は荒れて行き来する者もなく、この麗しい地は荒れ地となったのである」。

第8章

8:1万軍の主の言葉がわたしに臨んだ、8:2「万軍の主は、こう仰せられる、『わたしはシオンのために、大いなるねたみを起し、またこれがために、大いなる憤りをもってねたむ』。8:3主はこう仰せられる、『わたしはシオンに帰って、エルサレムの中に住む。エルサレムは忠信な町ととなえられ、万軍の主の山は聖なる山と、となえられる』。8:4万軍の主は、こう仰せられる、『エルサレムの街路には再び老いた男、老いた女が座するようになる。みな年寄の人々で、おのおのつえを手に持つ。8:5またその町の街路には、男の子、女の子が満ちて、街路に遊び戯れる』。8:6万軍の主は、こう仰せられる、『その日には、たとい、この民の残れる者の目に、不思議な事であっても、それはわたしの目にも、不思議な事であろうか』と万軍の主は言われる。8:7万軍の主は、こう仰せられる、『見よ、わが民を東の国から、また西の国から救い出し、8:8彼らを連れてきて、エルサレムに住まわせ、彼らはわが民となり、わたしは彼らの神となって、共に真実と正義とをもって立つ』」。
8:9万軍の主は、こう仰せられる、「万軍の主の家である宮を建てるために、その礎をすえた日からこのかた、預言者たちの口から出たこれらの言葉を、きょう聞く者よ、あなたがたの手を強くせよ。8:10この日の以前には、人も働きの価を得ず、獣も働きの価を得ず、また出る者もはいる者も、あだのために安全ではなかった。わたしはまた人々を相たがいにそむかせた。8:11しかし今は、わたしのこの民の残れる者に対することは、さきの日のようではないと、万軍の主は言われる。8:12そこには、平和と繁栄との種がまかれるからである。すなわちぶどうの木は実を結び、地は産物を出し、天は露を与える。わたしはこの民の残れる者に、これをことごとく与える。8:13ユダの家およびイスラエルの家よ、あなたがたが、国々の民の中に、のろいとなっていたように、わたしはあなたがたを救って祝福とする。恐れてはならない。あなたがたの手を強くせよ」。
8:14万軍の主は、こう仰せられる、「あなたがたの先祖が、わたしを怒らせた時に、災を下そうと思って、これをやめなかったように、――万軍の主は言われる――8:15そのように、わたしはまた今日、エルサレムとユダの家に恵みを与えよう。恐れてはならない。8:16あなたがたのなすべき事はこれである。あなたがたは互に真実を語り、またあなたがたの門で、真実と平和のさばきとを、行わなければならない。8:17あなたがたは、互に人を害することを、心に図ってはならない。偽りの誓いを好んではならない。わたしはこれらの事を憎むからであると、主は言われる」。
8:18万軍の主の言葉がわたしに臨んだ、8:19「万軍の主は、こう仰せられる、四月の断食と、五月の断食と、七月の断食と、十月の断食とは、ユダの家の喜び楽しみの時となり、よき祝の時となる。ゆえにあなたがたは、真実と平和とを愛せよ。
8:20万軍の主は、こう仰せられる、もろもろの民および多くの町の住民、すなわち、一つの町の住民は、他の町の人々のところに行き、8:21『われわれは、ただちに行って、主の恵みを請い、万軍の主に呼び求めよう』と言うと、『わたしも行こう』と言う。8:22多くの民および強い国民はエルサレムに来て、万軍の主を求め、主の恵みを請う。8:23万軍の主は、こう仰せられる、その日には、もろもろの国ことばの民の中から十人の者が、ひとりのユダヤ人の衣のすそをつかまえて、『あなたがたと一緒に行こう。神があなたがたと共にいますことを聞いたから』と言う」。


黙示録

第19章

19:1この後、わたしは天の大群衆が大声で唱えるような声を聞いた、
「ハレルヤ、救と栄光と力とは、
われらの神のものであり、
19:2そのさばきは、真実で正しい。
神は、姦淫で地を汚した大淫婦をさばき、
神の僕たちの血の報復を
彼女になさったからである」。
19:3再び声があって、「ハレルヤ、彼女が焼かれる火の煙は、世々限りなく立ちのぼる」と言った。19:4すると、二十四人の長老と四つの生き物とがひれ伏し、御座にいます神を拝して言った、「アァメン、ハレルヤ」。19:5その時、御座から声が出て言った、
「すべての神の僕たちよ、神をおそれる者たちよ。
小さき者も大いなる者も、
共に、われらの神をさんびせよ」。
19:6わたしはまた、大群衆の声、多くの水の音、また激しい雷鳴のようなものを聞いた。それはこう言った、
「ハレルヤ、全能者にして主なるわれらの神は、
王なる支配者であられる。
19:7わたしたちは喜び楽しみ、神をあがめまつろう。
小羊の婚姻の時がきて、
花嫁はその用意をしたからである。
19:8彼女は、光り輝く、
汚れのない麻布の衣を着ることを許された。
この麻布の衣は、聖徒たちの正しい行いである」。
19:9それから、御使はわたしに言った、「書きしるせ。小羊の婚宴に招かれた者は、さいわいである」。またわたしに言った、「これらは、神の真実の言葉である」。19:10そこで、わたしは彼の足もとにひれ伏して、彼を拝そうとした。すると、彼は言った、「そのようなことをしてはいけない。わたしは、あなたと同じ僕仲間であり、またイエスのあかしびとであるあなたの兄弟たちと同じ僕仲間である。ただ神だけを拝しなさい。イエスのあかしは、すなわち預言の霊である」。
19:11またわたしが見ていると、天が開かれ、見よ、そこに白い馬がいた。それに乗っているかたは、「忠実で真実な者」と呼ばれ、義によってさばき、また、戦うかたである。19:12その目は燃える炎であり、その頭には多くの冠があった。また、彼以外にはだれも知らない名がその身にしるされていた。19:13彼は血染めの衣をまとい、その名は「神の言」と呼ばれた。19:14そして、天の軍勢が、純白で、汚れのない麻布の衣を着て、白い馬に乗り、彼に従った。19:15その口からは、諸国民を打つために、鋭いつるぎが出ていた。彼は、鉄のつえをもって諸国民を治め、また、全能者なる神の激しい怒りの酒ぶねを踏む。19:16その着物にも、そのももにも、「王の王、主の主」という名がしるされていた。
19:17また見ていると、ひとりの御使が太陽の中に立っていた。彼は、中空を飛んでいるすべての鳥にむかって、大声で叫んだ、「さあ、神の大宴会に集まってこい。19:18そして、王たちの肉、将軍の肉、勇者の肉、馬の肉、馬に乗っている者の肉、また、すべての自由人と奴隷との肉、小さき者と大いなる者との肉をくらえ」。
19:19なお見ていると、獣と地の王たちと彼らの軍勢とが集まり、馬に乗っているかたとその軍勢とに対して、戦いをいどんだ。19:20しかし、獣は捕えられ、また、この獣の前でしるしを行って、獣の刻印を受けた者とその像を拝む者とを惑わしたにせ預言者も、獣と共に捕えられた。そして、この両者とも、生きながら、硫黄の燃えている火の池に投げ込まれた。19:21それ以外の者たちは、馬に乗っておられるかたの口から出るつるぎで切り殺され、その肉を、すべての鳥が飽きるまで食べた。


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